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ルアンパバーン観光案内(2)


シエントーン寺院(黄金の街の寺院)


  

古都の街、ルアンパバーン、その静寂な佇まいの街並みの至る所にお寺が散在している。

半島部、王宮博物館より北東部に13の寺院があり、広域部を含めると30の寺院を数える。

その中で、ルアンパバーンのシンボル的な存在として見逃せないのがシエントーン寺院だ。

半島部の最北端に位置し、街の中心からはかなり遠い。

入口を入ると、左手に霊柩車庫があり、左手正面に優雅な姿の本堂が目に付く。

本堂の正面から左手に行くと綿密なモザイク画で外壁を

飾られたレッドチャペル(赤堂)とマイトーン(黄金の木)が目の前に現れる

   霊柩車庫


  本堂に安置されている仏像

  レッドチャペル(赤堂)


  モザイク画

 建立は1560年、ラオスのすべての寺院の中で、最も美しいと評価されている。

本堂は緩やかに湾曲し、重なり合った屋根が特徴の「ルアンパバーン様式」と呼ばれるスタイルで、

母鳥が小さな雛鳥を護るような形をしている。

  
     仏教の教義を分かり易く説いたモザイク画


外壁や壁を飾る文様は、仏教の教義を分かり易く説いたモザイク画で表現され、

宝石箱のような美しさである。




拝観料は20,000キープ(約255円)二日間有効、本堂は一度のみ。





ナイトマーケット

ナイトマーケット風景


 ラオスはハンドクラフトの宝庫だ。

ラオス人は手先が器用で農閑期の現金収入としてハンドクラフト製品を作っている。

 絹織物は特に有名であるが、他に、金銀細工、木工、籐製品、竹細工、手漉き紙と、

それを使ったランプシェードなど、数えればキリがない。


  値切り交渉も楽しみのヒトツ


   ランプシェード


サンコーン村の紙漉き



ルアンパバーンは古都、世界遺産の街として有名だが、実はハンドクラフトの街でもある。

郊外に行けば、これらの手工芸品を作っている村が幾つもある。

自転車をレンタルして、これらの村々を訪ね、手工芸品の製作現場を見るのも興味深い。

サンコン村、シェンレック村は手漉き紙と織物の村として有名だが、

陶器の村としてチャンヌ村も見逃せない。


これらのハンドクラフトの珠玉をナイトマーケットで見る事が出来る。

(もちろん買うことも)ルアンパバンのナイトマーケットではラオスの文化に触れ、

ゆったりした空気が流れる中で,和やかな生活と街の静寂をちょっぴり感じ

ることができる。

ラオスを訪れた折には、ラオスの素晴らしい「宝」を実感してください。






ラオス不発弾処理プロジェクト・ビジターズセンター

 「ラオスにいったい何があるというんですか?」良い質問だ。

この機会にラオスについて認識を深めたい。

ラオス不発弾処理センターは欧米系旅行者にとってはメジャーな施設であるが

日本人旅行者の姿を見かけることはない。日本ではほとんど知られていない。



  
   ラオス不発弾センター入口


「あなたは知っていますか?」、ベトナム戦争でラオスはもっとも激しく

爆弾を投下された国であることを。そして、今でもクラスター爆弾の不発弾で

市民の生命や身体が危険にさらされていることを。

 ベトナム戦争で、アメリカはベトナムの北部から南部に延びる、

軍事物資の輸送路である、「ホーチミンルート」を

壊滅しょうと、空爆回数58万回、390万トンの爆弾をラオスに投下した。

戦争当時、人口300万人だったラオスで、ひとり当たり1,3トンの爆弾が投下された。

東京大空襲で10万人、日本全体で50万人が焼き殺された「焼夷弾」の

約20倍の爆弾が投下された計算になる。

館内展示室風景

展示パネルとクライスラー爆弾の模型見本

ラオス全土に投下された爆弾の地図


 ラオス不発弾処理センターでは、ラオスに実際に投下された爆弾の殻、

その処理の様子が展示されている。

ラオスの「負の遺産」を知ることができ、

ラオスが歩んだ「悲劇の歴史」を知ることが出来る。



データ:

8:00〜12:00  13:00〜16:00

(12;00〜13:00 昼休みに注意)

休み 土、日

無料


行き方は「観光局」で聞いて下さい。





追記:

太平洋戦争で日本に投下された「焼夷弾」は、字のごとく「敵を焼き殺す」兵器である。

ベトナム戦争の折、日本のメディアはパムール弾と表現していたが、

パムール弾とは「焼夷弾」をより小型により高性能にしたものである。

戦争については都合の悪いことは隠蔽される。

焼夷弾をパムール弾と言い換えたり、殺人兵器を防衛装備品と

言い換えたり、敗戦を終戦と言い換えたり。

言葉のペテンを見抜く力を身につけよう。


戦争は悲惨な結果を招くことを理解しよう。

                           (文・写真とも 坂本正通)